ビジネスシーンやニュースサイトで耳にする、「エレベーターピッチ」。
なんとなく理解できているようで、目的やプレゼンの作り方など、わからないことも多いのではないでしょうか。
そこでこちらでは、シリコンバレー発祥の「エレベーターピッチ」についてご紹介していきます。
作り方のステップやエレベータピッチの例文、すぐに作りたい方向けにテンプレートもご用意しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
エレベーターピッチとは
エレベーターピッチとは、15〜30秒というわずかな時間で、自分自身やビジネス・サービスなどを簡潔にプレゼンテーションすること。
エレベーターに偶然乗り合わせた社長や投資家に対して、自分のアイデアを説明するシチュエーションから、“エレベーター”ピッチと呼ばれています。
エレベーターピッチの一番の特徴は、「時間」。
30秒で人が話せるのは、およそ250字。その短い時間・限られた言葉で、初対面の相手に自身や自社のサービスの魅力をわかりやすく伝える必要があります。
そして今や、エレベーターピッチは、ビジネスシーンでも広く普及している手法。
結論を的確に話して相手の興味を惹くエレベーターピッチは、起業家が投資家にプレゼンするだけでなく、企業に勤める会社員が上司に対して新規事業の提案をする時にも活用されます。
エレベーターピッチのメリット
エレベーターピッチを活用することで、5つのメリットがあります。
- 相手の興味を引くことができる
- コミュニケーションスキルの向上につながる
- インパクトのあるメッセージを作成できる
- ネットワーク構築につながる
- 自己理解を深めることができる
エレベーターピッチは、簡潔かつ分かりやすく自己紹介やビジネスの概要を伝えるためのプレゼンテーションです。短時間で相手の注意を引くことができ、その後のビジネスの展開につなげることができます。
エレベーターピッチを作成することで、自分のビジネスや製品・サービスについて簡潔にまとめるスキルや、相手の興味を引くための表現力、説得力などのコミュニケーションスキルを向上させることができます。
エレベーターピッチを作成することで、自分のビジネスや製品・サービスの中心にあるコアメッセージを見つけ出すことができます。それにより、インパクトのあるメッセージを作成し、相手に強い印象を与えることができます。
エレベーターピッチは、自己紹介やビジネスの概要を簡潔に伝えることができるため、ビジネスマッチングイベントなどでの出会いの場で役立ちます。相手の興味を引き、ビジネスの話題を広げることができるため、ネットワーク構築につながる可能性が高まります。
エレベーターピッチを作成することで、自分自身や自分のビジネス、製品・サービスについて改めて考えることができます。自己理解を深め、自分自身の強みやビジネスの特徴を見つけることができます。
以上のように、エレベーターピッチには多くのメリットがあります。
短時間で相手の注意を引き、自分自身やビジネスをより良く理解することができるため、起業を考えている人はもちろん、社内でプロジェクトを任される立場の方や新人の方も積極的に活用していきましょう。
5ステップで完了|効果的なエレベーターピッチの作り方
ここからは、エレベーターピッチを作るための5つのステップをご紹介していきます。
- 目的を明確にする
- メッセージを絞り込む
- わかりやすい言葉を使う
- 相手に共感を促す
- 次のステップ(クロージング)を用意する
エレベーターピッチを作る前に、目的を明確にすることが重要です。つまり、「〇〇を売りたい」「〇〇を知ってほしい」など、どのような目的を持っているかを考えましょう。
エレベーターピッチでは、相手に伝えたいメッセージを絞り込むことが重要です。どのようなアイデアや商品、サービスを提供しているのか、特徴やメリットを明確にしましょう。
エレベーターピッチでは、相手が理解しやすい言葉を使うことが大切です。専門用語や技術用語を使う場合は、相手に理解してもらえるように説明することが必要です。
相手に興味を持ってもらうためには、相手の関心事や問題点に共感を促すことが有効です。相手が抱える問題点やニーズに合わせて、自分のアイデアや商品、サービスのメリットを説明しましょう。
エレベーターピッチの最後には、相手に次のステップを促すことが重要です。例えば、サービス・プロダクトを実際に使ってもらったり、具体的な打ち合わせの時間をセッティングしたりなどがあげられます。
相手の心を掴む!エレベーターピッチの例文&テンプレート
ではさっそく、エレベーターピッチの作り方を踏まえて、実際にビジネスシーンで使える例文とすぐに作れるテンプレートをご紹介していきます。
シチュエーションNo.1:起業家が投資家にエレベーターピッチ
「我々の会社は、自動車の充電器を開発しています。この充電器は、30分で車のバッテリーを100%充電することができます。既存の充電器では、1時間かかります。今、リードで出資してくれる投資家を探しています。」
この例文では、商品の特徴である「30分で車のバッテリーを100%充電することができる」という点を強調し、さらに、既存のものと特徴を比較することで、相手に興味を持ってもらうことができます。クロージングも明白で相手の投資家に決断を委ねています
シチュエーションNo.2:取引先に自社のサービスをエレベーターピッチ
「弊社のAIを活用したCRMシステムは、お客様のニーズに合わせた最適な提案を実現します。これまでのお客様からのフィードバックにより、売上が最大50%増加した実績があります。導入社数はリリースから半年で200社を達成しています。導入費用は無料、月額使用料金のみかかる料金体系となります。まずはお話だけでも聞いていただけないでしょうか。」
この例文では、商品の特徴である「売上が最大50%増加した実績がある」「導入社数はリリースから半年で200社を達成」という点を強調し、相手の興味を惹いています。また、料金体系を明示することで実績以外の導入メリットも伝えています。
シチュエーションNo.3:会社の上司に新規事業をエレベーターピッチ
「高品質でオーガニックな食材を使ったレストランの開業を、新規事業として提案しようと考えています。季節の変化に合わせたメニューと、地元の農家とのコラボレーションにより、健康的で美味しい料理を提供しています。世の中も、健康志向が強まっていると思うので、相性が良いかと思っています。弊社には、全国の農家や農協との繋がりがあります。また、メディア事業があるので、店舗でのPR以外にもお客様にレストランの魅力を伝える手段を持っています。次の企画会議で議題に上げても良いですか。」
この例文では、自社の強みである「全国の農家や農協との繋がりがあること」「メディア事業があること」を強調しながら、新規事業の説明をしています。また、社会情勢や生活動向を明示することで必要性を訴えることもできます。
テンプレートを使うだけで、商品やサービスの名前、特徴やメリット、顧客の問題解決や利益、そして相手に何を求めているのかを簡潔にまとめて伝えることができます。
適宜テンプレートに肉付けしていき、250字以内に収まるように作成していきましょう。
まとめ
エレベーターピッチは、簡潔に自分自身やビジネス、製品、サービスを紹介するためのプレゼンテーション。
目的を明確にし、相手に共感を促し、そして次のアクションを用意することが重要です。また、わかりやすい言葉を使い、相手の置かれている状況や問題点にあったメッセージを伝えることで、効果的な成果を上げることができます。ぜひ、こちらでご紹介したテンプレートを使いながら、まずはエレベーターピッチの作成を始めてみてはいかがでしょうか。
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